みんなのコメント[2013年12月]

初回訪問(11月17日)を終えて白神 一博(所属:千葉県こども病院 循環器科)

2013/12/03 [公立相馬総合病院]
2年前の3月12日、大震災の翌朝、DMATの一員として仙台へ向かいました。
一部壊れて通行止めになっている東北自動車道などを緊急車両として通してもらいながら、「少しでも医師として被災地に役立てれば」と考えつつ仙台へ向かいました。
無事現地には到着できましたが、物理的な活動制限がかかり、ほとんどお役に立てず帰ることになりました。
千葉に帰ってきてからは、「せっかく現地に派遣してもらったのに、お役に立てずに帰ってきた」と思いながら過ごしていました。
そんな中、小児科系各学会からのお知らせで、東日本大震災小児医療復興新生事務局の存在を知りました。
2年前の役立てなかったという想いを少しでも還せればと思い、少ない頻度ですが、伺わせていただくことになりました。

初回でもあり、ちょっとした緊張感・不安感の中、伺いました。
懸念していたことは2点ありました。
1点はアクセスのこと、もう1点は、現地の皆さんのお役に立てるのだろうか、むしろ迷惑をかけてしまうのでは,足を引っ張ってしまうのではないだろうかということでした。

1点目、アクセスに関して。
千葉県千葉市からのアクセスで、以前であれば常磐線で直接相馬駅まで伺えたはずですが、原発の影響で現在ではそれは叶わず、福島駅からのアプローチになりました。
福島から相馬、決して近い距離ではなく、無事着くかなと不安に駆られていましたが、暖かい現地の方の協力で無事病院まで到着できました。

2点目、役立てるだろうか。
慣れない場所での診療であり、現地の患者さん・スタッフの方のお役に立てなかったら、むしろ足を引っ張ってしまったらどうしようと思いながら伺いました。当日は20人位の方の診療だったと思いますが、なんとかご迷惑をかけずに診療させていただけたように思います。お世話になりました。

自分が訪問して診療の手伝いをさせていただくのは、記録に残るような偉大な仕事ではもちろんありませんが、
このwebsiteのURLの通り"細く長く"続けていければと思っています。

最後になりますが、受け入れてくださった復興新生事務局、公立相馬総合病院の方々、送り出してくれた千葉県こども病院・千葉県庁関係者の方々に感謝しています。

月に1回程度のペースで伺っていこうと思っています。
今後ともどうぞよろしくお願いします。