事務局からのお知らせ

しのぶ摺 松尾芭蕉

1689年5月 福島城下を出発した松尾芭蕉が詠んだ歌

早苗とる 手もとや昔 しのぶ摺

ここ信夫の地で忍ぶ摺が行われていたのは昔のこと、せめて早苗を取る早乙女の手元に往事の所作を偲(しの)ぶとしよう

という意味だそうです

ちょうど田植えを終えた風景を福島担当に送ってもらいましたので

ご紹介させて頂きました


古今集より

みちのくの

忍ぶもぢずり

誰ゆえに

みだれそめにし

我ならなくに

 

と詠んだのは、小倉百人一首にもある河原左大臣 源融(みなもとおとおる)だそうです

ネット情報によりますと

しのぶもぢ摺(ずり)の衣のかすれ乱れた模様のように、

誰のせいで心が乱れ始めたのか、私のせいではないのに(あなたのせいです)

という、甘く切ない恋の歌とのことです

 

信夫摺りとも書き、シノブの茎や葉の色素を布にこすりつけてあらわしたねじれたような模様、または

そのような衣服を指すそうです

信夫郡(福島市)の産ですね(こんなブログもありますね こちら

いたみを遠く

砂山の

砂に腹這ひ

初恋の

いたみを遠く

おもひ出づる日

 

石川啄木 一握の砂より

不来方のお城

不来方のお城の草に

寝転びて

空に吸はれし

十五の心

 

石川啄木 一握の砂より

岩手山と一握の砂

頬につたふ

なみだのごはず

一握の

砂を示しし

人を忘れず

 

石川啄木 一握の砂より