事務局からのお知らせ

特別寄稿 福島県立医科大学小児科 教授 細矢光亮 先生 NEW

2011年3月11日の東日本大震災から間もなく10年が経ちます。福島県では、日本小児救急医学会「東日本大震災小児医療復興新生事務局」を通じて、全国のたくさんの方々より、県内の3つの病院に対して温かいご支援を頂いております。
福島県太平洋沿岸部の相馬双葉地区にある公立相馬病院は、地震、津波、原発事故で大きな被害を受けましたが、この地区で唯一の小児入院機能を堅守しています。中通り中部にある公立岩瀬病院は、常時20-40名の小児入院患者があり、2017年4月には周産期医療を担う新病棟がオープンして周産期・新生児医療も始まり、県中地域の小児科診療拠点の一つに成長しています。超過疎地域の南会津地方にある県立南会津病院は、他の医療圏からは遠く離れており、たった1人の小児科医がこの地域の小児医療を担っています。

お蔭様で、一旦崩壊しかけた福島県の小児医療体制は、ようやく回復に向かっております。これからも、「ほそくながく」ご支援をお願いします。

 

福島県立医科大学小児科 細矢光亮

 

 

特別寄稿「ほそくながく」日本小児救急医学会 副理事長 米倉竹夫 先生

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、地震・津波・放射線災害という未曽有のtriple disasterで、岩手・宮城・福島3県を中心に甚大な被害をもたらしました。日本小児救急医学会では3月18日から54日間にわたり陸前高田市に小児救急の医師派遣を行い、私もこれに参加しました。目の当たりにした陸前高田市の被災状況や岩手県立高田病院の石木院長やスタッフの皆さんと一緒に過ごした時間を、今でも忘れることができません。

東日本大震災の教訓をもとに、日本小児科学会、日本小児科医会、日本小児保健協会、日本小児期外科系関連学会協議会からなる日本小児医療保健協議会では、領域横断的な小児周産期災害医療支援活動を目的に、2015年4月に小児周産期災害医療対策委員会を立ち上げました。その後、災害時小児周産期リエゾンが設立され、熊本地震以降の小児周産期領域の災害医療支援活動に繋がっています。

災害マネジメントサイクルの災害発生後のフェーズには発災直後から復興が含まれます。東日本大震災小児医療復興新生事務局による小児医療支援(医師派遣)事業は、被災地の小児医療の復興支援として、被災地域の未来を担う子どもたちのために貢献していくものと考えます。これからも「ほそくながく」の趣旨にご賛同の先生方のご支援を心よりお願いします。

一般社団法人 日本小児救急医学会 副理事長

日本小児医療保健協議会 小児・周産期災害医療対策委員会 委員長

近畿大学奈良病院 小児外科 教授

米倉竹夫

 

特別寄稿「震災後10年を迎えて思うこと」 公立相馬総合病院小児科 伊藤正樹

午後の外来中に突然の大きな揺れが発生しました。

その後は津波に原発事故と、立て続けに今まで経験したことのない事が起こり、その都度多くの方々のご支援、ご助言を頂き今日に至ります。

災害は続くもので、台風による水害で相馬市内全域が断水したこともありました。そして、現在のコロナの流行など、災害はいつやってくるか本当に分かりません。常に備えることが大切だと痛感しております。

 

当院は本事業を通じて全国各地から大勢の小児科の先生に支援を頂きました。

この十年で、地震、津波被害を受けた沿岸部はかなり整備され、復興に向けて確実に前へ進んでおります。

当時赤ちゃんだったお子さんも、今は小学校高学年。当科を受診するお子さんの多くが震災後に生まれた子供たちになってきました。

震災後も以前と変わらぬ小児科医療を提供しようと努めてまいりましたが、今日まで続けてこられたのも、多くの支援の先生方のお陰だと本当に感謝しております。

 

震災当時のことを知らない子ども達が増えてきましたが、ここ相双地域には依然として、放射能による居住困難区域が存在し、処理水の海洋放出の問題、そして燃料デブリの取り出しや廃炉に関することなど、多くの現在進行形の問題を抱えています。

元通りになることは難しいと思いますが、今の状況の中で、子供たちが健やかに暮らして行けるよう出来る限りの医療を提供していきたいと思っています。

これまでのご支援に深く感謝させて頂くとともに、今後も変わらぬご支援、ご助言を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

公立相馬総合病院小児科 伊藤正樹

日本小児救急医学会 理事長 長村敏生先生より 特別寄稿

皆様 

明けましておめでとうございます

早速ではございますが、日本小児救急医学会を代表し、理事長であらせられる

長村敏生先生(京都第二赤十字病院 副院長 小児科部長)より

事務局に下記を寄稿いただきました

日本小児救急医学会におかれては

長きにわたり本事務局事業を物心両面で支えていただいております

ほんとうにありがとうございます そして、どうか引き続きよろしくお願いします

以下、長村先生寄稿文

 

 

東日本大震災復興・新生へ向けた小児医療支援事業が「ほそくながく」継続することの意義

 

 2011年3月11日の東日本大震災から10年を迎えようとしています。この震災は巨大津波と原発事故を伴う未曽有の複合災害であり、今もなお被災3県((岩手・宮城・福島)は小児科医の不足と地域偏在のため小児医療提供体制の維持が厳しい状況が続いています。

 日本小児救急医学会では2012年12月20日の東日本大震災小児医療復興新生事務局の設立、2013年5月2日のホームページ開設を支援するとともに、本学会災害医療委員会が中心となって小児医療支援(医師派遣)事業の調整を継続してきました。

 これまでの支援医師の総数は約250名に達し、現在もなお支援換算日数は年間で平均すると500日に及びます。支援医師の中には支援を定期的に継続する、あるいは被災地に定着する先生もおられ、その支援の輪は様々な形で展開されています。支援事業がこれだけ継続してこれた背景には、支援に赴いた医師自身が現地で改めて気付くこと、学ぶことがあったことも関係しているのではないかと思っています。

 本学会では新年からも復興新生事務局と連携しながら、被災地域の未来を担う子どもたちのために「ほそくながく」医療支援活動を続け、地域の小児医療体制の構築・再編に貢献していく所存です。「ほそくながく」の趣旨にご賛同の先生方のご支援を心よりお願いします。

 

2021年1月4日 一般社団法人 日本小児救急医学会 理事長 長村 敏生

 

 

2021年 新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます

コロナ禍に関わらず、昨年も多くの皆様にご支援をいただきました

各病院に代わりまして、厚く御礼申し上げます

 

今年で発災10年を迎えます東日本大震災 引き続き、

子どもたちが地域で安心して暮らし、成長できるよう、

地域に寄り添い、共に歩みを進めながら、子どもたちの未来の懸け橋となるべく

事務局一同、一所懸命励んでまいります

これからも「ほそくながく」皆様のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます

なお、年末年始にいただきました支援の申出につきましては,

1月4日以降、 順次調整させていただきますのでご了承願います

今年もどうぞよろしくお願いいたします

東日本大震災小児医療復興新生事務局一同

2021年元旦