事務局からのお知らせ

特別寄稿 岩手県立高田病院 小児科長 大木智春

東日本大震災から10年目を迎えて

東日本大震災直後から支援に来ていただいた諸先生方には心から感謝申し上げます。震災後の9年余という年月は私にとってもめまぐるしいものでした。米崎コミュニティ―センターでの救護所活動とその後の米崎町の仮設病院での診療。そして平成30年3月には陸前高田市高田町の高台に念願の新病院が完成し、漸く通常の診療に戻ったと感じられるようになりました。最初は病院周囲には何もありませんでしたがすぐに隣接して陸前高田市の保健センターができ同年8月には道路を挟んで高田小学校も移転して少し賑やかになってきました。市内のあちこちにばらばらに建てられた仮設のお店も中心部の集約型の商業施設周辺に集まり、9月には国道45号線沿いに道の駅と隣接する震災津波伝承館も完成し市内の景観は段々と変わりつつあります。陸前高田市が以前とは違う新しい街になっていくことへのさみしさもありますが日々の診療を通して陸前高田市が前よりも住みやすい街になるように頑張ろうと思います。これからも温かい支援をよろしくお願いいたします。

岩手県立高田病院 小児科長 大木 智春