事務局からのお知らせ

特別寄稿 「東日本大震災から10年を迎えて」東日本大震災小児医療復興新生事務局 代表 山﨑重信

東日本大震災の発災から10年を迎えるにあたり、改めて犠牲になられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災した皆様に対しお見舞いを申し上げます。また、当事務局の事業に御支援くださっている皆様に対しましても改めて感謝を申し上げます。

未曽有の大災害から10年。被災地では目に見えて復興が進みました。岩手県では災害公営住宅はすべて完成し、応急仮設住宅の全ての入居者がやっと恒久的な住宅に移行できる見通しとなりました。復興道路は順次開通し、年内には全区間の開通が見込まれています。

一方で、突然家族を失った悲しみが深く心のケアが必要な被災者や、移転先のコミュニティになじめずに孤立しがちな被災者などに対して寄り添った支援がまだまだ必要です。医療に関しても、病院は再建されましたが、医師不足とりわけ小児科医の不足は地域に暗い影を落としています。

震災により被災地の人口減少・少子化はますます加速し、復興の先の未来を担う子ども達は大切な地域の宝です。被災地に心を寄せ、支援してくださる小児科医の先生方は、地域にとって復興を支えてくださる希望の光となっています。

今はコロナ禍で厳しい現状もありますが、子どもたちが健やかに成長できるよう「ほそくながく」取り組んでまいりますので、今後とも本事業への御支援をよろしくお願いいたします。

令和3年3月11日

東日本大震災小児医療復興新生事務局代表

岩手県医療局医師支援推進室 医師支援推進担当課長 山﨑重信