事務局からのお知らせ

「ほそく、でも、ながい」お手伝い

名古屋大学小児科(前 公立陶生病院)上田 一仁より、夏に訪れて頂いた際のありがたいコメントを頂きました。

大船渡病院ページより再掲させて頂きます

上田先生、大変ありがとうございました

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます

 

以下、上田先生のコメント

2013年8月、東日本大震災小児医療復興新生事務局のお力を得て、私は初めて震災後の岩手県を訪れさせて頂きました。

2011年3月当時、初期研修医であった自分は、「何かしたい」と思いながらも、勤務先の病院が派遣した医療チームを応援することしか出来ませんでした。その後、小児医療に携わる中、この事業のことを知り、夏季休暇を利用して応募させて頂きました。

震災前後を通じて岩手県を訪れたのは初めてでしたが、そこで目にしたものは私の想像を遥かに超えていました。震災と津波の未だ消えない傷跡、あの日のことを無言で伝える震災遺構、未だ十分とは言えない復興状況… そこには、岩手山をはじめとする美しい自然とはあまりにも裏腹な現実が横たわっているように思いました。

しかしその一方で、大船渡、陸前高田、遠野の各病院で懸命に働かれている先生方の姿に接し、深い感動を覚えました。また、2011年のあの時、全国から集った医師が時間を共にした小屋の壁には、熱いメッセージがびっしりと書かれていました。同時に診療の合間には病院のスタッフの方々からも手厚いお心づかいを頂き、岩手の方々の温かさをしみじみと感じました。

こうした光景は、愛知に帰った今も忘れることが出来ません。そんな自分に少なくとも今できることは伝えることだと思い、訪問時の写真を時折見せながら、この事業のことを周囲に紹介したりしています。

季節柄患者数も少なく、また1日体調を崩してしまったこともあり、今回自分が「支援させて頂いた」などとは決して申し上げられません。むしろこれからも、自分にできる「ほそく、でも、ながい」お手伝いの機会を伺っていこうと思います。私の心に、色々なものを頂いた本事業に、改めて感謝申し上げます、ありがとうございました。

上田一仁先生(一本松)